平成23年は、大震災があり、日本中の多くの方が、『きもち』を『かたち』に、復興の願いを込め、様々なところに寄付をされたことと思います。そういった国民の『きもち』を、この平成23年度の確定申告より平成25年度の確定申告まで、特別枠の減税という『かたち』で表してくれることとなりました。
今回は、その『かたち』(震災関連寄付金控除)についてです。
1. 震災関連寄付に係る寄付金控除の額は
(所得控除)
但し、寄付金控除の額は、限度額が定められています。一般の特定寄付金の場合は、総所得額の40%が限度ですが、今回の震災関連寄付金を支出した場合は、特定寄付金と震災関連寄付金とを併せ、総所得額の80%が限度額となります。
また、前回でもありましたように、「認定NPO法人」及び「公益社団法人」に対して支出した寄付金は、上記で計算した『寄付金控除額』を所得から引く方法(所得控除)と『寄附金控除額』の40%相当額を算出した税金から引く方法(税額控除)のどちらか一方を選択できることとなりました。(税額控除は、算出所得税の25%相当額が限度)
よって、下記の震災関連寄付金のうちDとEに関しては、『特定震災指定寄付金』となり、所得控除か税額控除か有利な方を選択できます。
(税額控除)
2. 震災関連寄付金とは
- 国又は大震災により著しい被害が発生した地方公共団体に対する寄付金
- 日本赤十字社の『東日本大震災義援金』口座へ直接寄付した義援金等
- 新聞・放送等の報道機関に対して直接寄付した義援金で最終的に国又は著しい被害が発生した地方公共団体に拠出されるもの
- 社会福祉法人中央共同募金会の『東日本大震災義援金』として直接寄付した義援金等
- 社会福祉法人中央共同募金会の『災害ボランティア・NPO活動サポート募金』として直接寄付した義援金等
- 認定NPO法人に対し、東日本大震災の被災者支援活動に特に必要な費用に充てるために行った寄付金(募集に際し、国税局長の確認を受けたものに限る)
- 公益社団法人・公益法人等・特例民法法人・認定NPO法人に対し、東日本大震災により、滅失又は損壊した建物等の現状回復に要する費用に充てるために行った寄付金(募集に際し、その公益社団法人等に係る主務官庁の確認を受けたものに限る) 但し、滅失又は損壊した建物等は、収益事業以外の事業の用に専ら供されていたものに限る。
- 全国商工会連合会に対し、東日本大震災により被害を受けた地域を地区とする商工会又は都道府県商工会連合会が、全国商工会連合会の策定した計画に基づき行う、その地区における商工業に関する施設の復旧及び経済の早期復興を図る事業に要する費用に充てるために行った寄付金
- 日本商工会議所に対し、東日本大震災により被害を受けた地域を地区とする商工会議所が日本商工会議所の策定した計画に基づき行う、その地区における商工業に関する施設の復旧及び経済の早期の復興を図る事業に要する費用に充てるために行った寄付金
- 公益財団法人ヤマト福祉財団に対し、東日本大震災により被害を受けた地域における農業もしくは水産業その他これらに関連する産業の基盤の整備又は、生活環境の整備により当該地域の復旧及び復興を図る事業に要する費用に充てるために行った寄付金
- 新聞社等が募集する大震災に関連する寄付金について、最終的に国や地方公共団体へ拠出することが明らかである寄付金
- 上記以外の義援金のうち、寄付した義援金等が、募金団体を通じて、最終的に国又は地方公共団体に拠出されることが明らかであるもの。
3. 寄付金控除を受ける為には
- 確定申告書に寄付金控除に関する事項を記載します。
- 義援金等を支出したことが確認できる書類を確定申告書に添付若しくは、確定申告書を提出する際に提示します。
※ 地方公共団体に対する寄付金は、『ふるさと納税』制度に該当しますので、確定申告書の住民税の事項欄にも忘れないよう記載しましょう。
4. 寄付金等を支出したことが確認できる書類とは
- 国や地方公共団体の採納証明書
- 災害対策本部や義援金配分委員会等が発行する受領書
- 日本赤十字社等が発行する受領書又は募金団体の預り証
但し、日本赤十字社に対し、銀行振込で行った時は、振込金領収書のみで寄付金控除を受けることができるが、口座名が「日本赤十字社」であり、一般の特定寄付金と震災関連寄付金とを区別する為、義援金専用口座であるか確認する必要がある。専用口座は、下記のとおり。
三井住友/銀山(普)8047670
三菱東京UFJ/東京公務部(普)0028706
みずほ/新橋中央(普)2188729
ゆうちょ/○一九店(当)0000507(金融機関コード9900 店番019) - 郵便振替で支払った場合の半券(受領書)や銀行振込で支払った場合の振込票の控え。但し、その振込口座が義援金の受付専用口座である場合に限る。その確認するものとして、募金要綱、募金趣意書、新聞報道、募金団体のHPの写しなど、義援金の専用口座であることが分かる資料も併せて必要となる。なお、日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座・中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建の為の義援金」及び「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援の為の募金」口座への寄付金は、募金要綱等の写しは不要である。
- 全国商工会連合会及び日本商工会議所に対する寄付金で、東日本大震災義援金に関する指定寄付金についての確認書
このように、昨年2千円以上寄付をし、その寄付金の領収書とか振込票とかがあった場合、確定申告をすれば、税金が安くなります。
国や地方公共団体の減税という『きもち』に対し、個々の減税という『かたち』にする為、ぜひ、確定申告をしましょう。
また、平成24年以降に寄付を考えられている方、その時は、支出する寄付金が寄付金控除の対象となるかどうかの確認と受領書等確認書類の保管を忘れずにして下さい。





公益法人制度改正に伴う移行認定・認可申請の期限まで、2年を切りました。
これからの短期間で、移行をスムーズに行うには、スケジュール設計がポイントとなります。特に、会計基準の変更に伴う処理は、事業年度が変わるタイミングに合わせて進める必要があります。また、移行日前後の評議員・代議員・役員の任期については、新法の規定により思わぬ調整が必要になることもあります。
また、特例民法法人同士の合併を検討されている場合、平成24年度中にこの合併が終了していなければ移行の申請を行うことができないので注意が必要です。
このように、移行は申請書を作成し提出すればすぐにできるというものではありません。
内閣府資料によると、平成24年1月末日における広島県への移行認定・認可申請件数は157件、そのうち認定・認可が決まった件数は72件、また電子申請用のIDの取得件数は279件となっています。広島県には450を超える特例民法法人があるため、現在もかなり多くの関係者の方が準備に頭を悩ませておられるのではないでしょうか。
弊社では移行のスケジュール設計からご相談を承りますので、お気軽にお問い合わせください。
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GO&DO 篠原税理士法人
公益法人事業部 今村 唯
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